共変量を変化させたときの薬物動態モデルの考察
下図は、12人の患者に特定の薬剤を投与した際の薬物濃度の時間経過を示す折れ線グラフです。薬物は投与後に体内で吸収され、濃度が急激に上昇した後、分布や代謝によって濃度が緩やかに低下します。このグラフは、薬物動態の基本的なパターンを示しています。 患者ごとの折れ線を観察すると、濃度の変化に個人差が見られます。この差異は通常、薬物の種類、投与経路、患者個々の特性(例:体重や代謝能力)などによるものです。 例えば、体重が大きい患者では分布容積が増加し、最大濃度(Cmax)が低くなる可能性があります。また、投与量や薬剤の種類によっても濃度推移が変化することがあります。 これら、薬物動態に影響を及ぼす可能性がある要素は「共変量」と呼ばれ、共変量の違いによって薬物濃度はどのように影響を及ぼすかを解析することがあります。 本ブログでは、JMP(JMP Pro) の「曲線のあてはめ」プラットフ...