傾向スコアマッチング ~「因果処置効果」プラットフォームで実践する方法 ~
今年の9月に、JMP製品は最新バージョンである「19」にアップデートしました。 このアップデートにより「JMP Pro」および「JMP Student Edition」には新たに「因果処置効果」というプラットフォームが追加され、傾向スコアマッチング(Propensity Score Matching)による分析を実施できるようになりました。 本記事では、この「因果処置効果」プラットフォームを用いて傾向スコアマッチングを実施する方法を、例題を用いて解説します。 傾向スコアマッチングの例題 ある医療処置の効果を調べるために、181名の患者データを収集した。各患者は「医療処置を受けた/受けていない」のいずれかに分類され、アウトカム(効果あり・なし)が判定されている。 処置やアウトカムと関連があると考えられる患者特性として、性別、年齢、喫煙歴、BMI、重症度スコアを共変量とする。 アウト...