AQbDに基づく分析法開発の実践例 ~実験計画法(DOE)を用いたHPLC条件の最適化~
本記事では、医薬品の分析法開発における実験計画法(DOE)をJMPを用いて実施する例を紹介します。 近年、分析法の開発に関するガイドラインである ICH-Q14の整備が進んでおり、"より進んだ手法を活用した分析法"が注目されています。 分析法の開発において品質を科学的根拠に基づいて検討する手法は、AQbD(Analytical Quality by Design)と呼ばれており、その実現方法の一つとして、実験計画法(DOE)の活用が提唱されています。 例えば、以下のようなHPLCの構成において、最適な操作条件を求めることが、分析法開発の一例として挙げられます。 分析例:HPLCの操作条件最適化 目的:日本薬局方が定めるピークの完全分離(分離度 ≧ 1.5)を実現する分析法を開発する。 この目的を実現するために、実験計画法の考え方に基づいて実験を行い、得られ...