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問題解決と課題達成のための質問紙調査と仮想実験_高橋 武則(2023-JA-PO-02)

レベル:上級

 

【発表者】

大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 統計数理研究所
リスク解析戦略研究センター 客員教授  高橋 武則 

 

【発表概要】

これまでの質問紙調査(アンケート調査)事例の多くは考察の段階で終了しており,一部には考察に基づいた提案を行うケースも存在するが,その場合の提案はあくまでも仮説発想(考えを示すこと)で留まっており,提案の客観的根拠である仮説検証(検証実験)までを行ったケースの発表は殆ど存在していない.問題解決や課題達成とリンクした具体的な提案をエビデンスつきで明示するためにはその根拠となる実験が必要である.この選択肢としてコンジョイント分析がある.しかし従来のコンジョイント分析のほとんどはこれ単独の取組みであり,かつその分析も3つの特徴(①すべての因子を質的に扱っている,②交互作用や2次項を無視している,③実験計画は要因配置か直交実験である)を持つという極めて窮屈な(限定的な)実験である.
本研究は結果のデータの採り方の工夫および構造模型表と最適計画を用いた実験(本研究では仮想実験と呼ぶ)を紹介する.仮想実験において結果データは連続尺度が望ましいことは数理的に明らかである.しかし,いきなり連続尺度評価は回答者に負担をかけるとともに信頼の置けないデータである.本研究はこれに対して調整型階差按分法を提案する.

 

【発表者プロフィール】

東京理科大学工学部教授,慶應義塾大学大学院教授その後目白大学経営学部教授を経て現在は統計数理研究所客員教授として研究およびデータサイエンスの教育を継続している.研究としては工学分野における新しい設計パラダイムの超設計を提案するとともに社会科学分野においては新しい分析方法である両側因果分析と仮想実験を提案している.  
一方,大学院生時代は専門の研究と同時並行で競技スキー(主に回転と大回転)の理論開発と某大学スキー部の実技指導を数年間行いそれらの内容を競技スキー理論の書籍として出版した.この経験に基づいて実技演習型の統計教育である能動型データサイエンス教育を約半世紀にわたり大学,大学院,企業,各種セミナーにおいて実施してきた.
サバティカルの機会では米国Yale大学にて超設計の研究を進化させるとともに実物教材の組立型複葉紙ヘリコプターを開発した.前者は著者の研究のメインテーマであり,後者は変数(因子)が十数個とることが可能でかつ2次モデルも扱える本格的な実物教材である.このほかに極めて高度な実物教材として紙グライダーとビギナーからエキスパートまでを対象とした汎用型実物教材のコイン射撃も開発している.

 

※ポスターの展示は紙のみ

 

【論文集】
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