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組織調査データの解析と提案_川崎 昌(2020-JA-25MP-30)

レベル:初級

 

近年、企業経営において日々蓄積されるデータを分析・可視化し、戦略策定や意思決定に役立てるビジネスインテリジェンス(Business Intelligence)やピープルアナリティクス(People Analytics)が注目を集めている。本発表では、従業員や組織に関する調査データをJMPによって解析し、その結果を経営の意思決定のためのコンサルティング提案に活用する事例について報告する。
企業の経営コンサルティング活動において、組織の実態を把握するために行われる定量・定性の組織調査は欠かせないものである。従業員一人ひとりの成長によってもたらされる組織の持続的な成長を実現するには、これらの調査データから組織の状態を可視化し、将来の予測や意思決定に活用できることが望ましい。
本事例では、A社で取得したデータに対し、JMPの多変量解析機能および解析模型図や構造模型図という可視化ツールを用いた方法論を適用する。その結果、A社の経営層に向け、わかりやすい提案を行うことが可能になる。本発表では、記述統計を用いた一般的な分析から一歩進んだ解析手法について、データ取得から提案までの一連の流れを紹介する。

 

マーケティング関連会社、EAP(Employee Assistance Program:従業員支援プログラム)サービスを提供するプロバイダー、ベンチャー企業勤務を経て、組織人事コンサルタントとして独立。企業の組織・人材開発の業務に携わりながら、社会人大学院生として博士課程に進学し、質問紙調査・質問紙実験に基づく解析と設計をテーマとした研究に取り組む。修了後も引き続き社会科学領域のテーマを中心に企業実務と研究を両輪で実践し、現在は桜美林大学ビジネスマネジメント学群 特任講師、NPO法人GEWEL理事、FREELY合同会社代表として理論開発と開発した理論の実務への適用を進めている。http://researchmap.jp/sho-kawasaki/

 

高橋 武則

50年近くに亘りQM(質経営),SQM(統計的質経営)および設計論の研究を行ってきた.21世紀に入ってからは設計パラダイムである超設計(Hyper Design)を提案し,その数理であるHOPE理論を開発しその支援ソフトHOPE-Add-inをSAS社との共同開発行っている.考え方である超設計,統計数理であるHOPE理論,支援ツールであるHOPE-Add-in for JMPの三位一体で新しい設計法を実現している.そしてこの理論の社会科学的延長線上で多群主成分回帰分析を提案している.

 

橘 雅恵

社労士事務所を開業以来、人事制度構築に注力。サポート企業は80社以上。各社に最適な制度構築は、社員インタビューや社員アンケートを使った組織風土診断・賃金分析が不可避であると考えている。経営全般をサポートする専門家集団ジャパンコンサルティングファームを設立し、経験や勘だけではなく、データに基づいて因果関係を見つけ出し精度が高い経営課題を抽出し、企業の業績アップ、組織開発を提案できるチームを目指している。