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特定検診結果による受診者全体の健康状況把握 ~NDBオープンデータを用いて~_増川 直裕(2020-JA-25MP-16)

レベル:中級

特定検診は、生活習慣病予防の観点から、40歳から74歳を対象にメタボリックシンドローム(通称:メタボ)の該当者を減少させることを目的としている。特定検診受診者全体に対する検診結果の要約は、個人と全体を比較するベンチマークとなり得るため、中高年個々人の健康管理に対して参考になると思われる。
厚生労働省が提供するNDBオープンデータでは、特定検診の情報として、年度ごとに検査項目(腹囲、血糖値、血圧など)の平均値や階級別分布を入手することができ、メタボの判断基準となるいくつかの検査項目に対し、性別、年代などの属性ごとに基準外の人数、検査人数を求めることができる。属性ごとに各検査項目に対する基準外の割合をグラフ化してみると、検査項目によっては年代による傾向が表れないなど興味深い結果が得られる。
本発表ではこれらグラフ化とともに、各検査項目に対する基準外の割合に対し、年度、都道府県、性別、年代を要因とした一般化線形モデルをあてはめた結果を示す。このモデル化により、対象者の属性(性別、年代、居住している都道府県)における基準外の割合を予測することができ、特定検診受診者全体を深く理解できる。

 

JMPジャパン事業部の技術エンジニア。現在は主に製薬会社、食品会社を対象としたJMP製品のプリセールス業務を行っている。JMPをお客様に紹介する立場ではあるが、自身も一人のJMPユーザであるという意識が強い。近年はメディア等で話題となる事柄について、JMPで分析した結果をブログや分析レポートの共有サイトである「JMP Public」に投稿している。
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