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問題解決と課題達成のための質問紙調査と仮想実験_高橋 武則(2023-JA-PO-02)

これまでの質問紙調査(アンケート調査)事例の多くは考察の段階で終了しており,一部には考察に基づいた提案を行うケースも存在するが,その場合の提案はあくまでも仮説発想(考えを示すこと)で留まっており,提案の客観的根拠である仮説検証(検証実験)までを行ったケースの発表は殆ど存在していない.問題解決や課題達成とリンクした具体的な提案をエビデンスつきで明示するためにはその根拠となる実験が必要である.この選択肢としてコンジョイント分析がある.しかし従来のコンジョイント分析のほとんどはこれ単独の取組みであり,かつその分析も3つの特徴(①すべての因子を質的に扱っている,②交互作用や2次項を無視している,③実験計画は要因配置か直交実験である)を持つという極めて窮屈な(限定的な)実験である.
本研究は結果のデータの採り方の工夫および構造模型表と最適計画を用いた実験(本研究では仮想実験と呼ぶ)を紹介する.仮想実験において結果データは連続尺度が望ましいことは数理的に明らかである.しかし,いきなり連続尺度評価は回答者に負担をかけるとともに信頼の置けないデータである.本研究はこれに対して調整型階差按分法を提案する.

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