レベル:初級
【発表者】
濃沼 政美, 帝京平成大学 薬学部 教授
湯本 哲郎, 星薬科大学
【発表概要】
ロールモデル(RM)とは、自分にとって、具体的な行動や考え方の模範となる人物のことを指す。薬剤師6年制教育課程においては、病院・薬局それぞれで2.5ヵ月間の実務実習が必須となっている。本解析ではそれぞれの実務実習先で実習生がRMと遭遇出来たか否かが、彼らの臨床的実践能力(以下、実践能力)へ及ぼした影響を明らかとした。
解析は、1)学生のRMへの遭遇状況をクラスター化し、2)実習前後における実践能力の変化量とクラスターとの関係を明らかとするためにANCOVAを実施した。この結果、病院・薬局それぞれの実習先でRMに遭遇出来た学生ほど実践能力が向上していた。実習先でのRMとの遭遇は、実習生の実践能力醸成に重要な意味を持つ。