JMPは、以前のバージョンから管理図を描く機能が充実しており、近年のバージョンアップでもその機能は拡張されています。
本動画シリーズでは、JMPで管理図を作成するための基本操作から、計量値の管理図、計数値の管理図の特徴や作成方法について説明します。
本動画の操作は、JMPのサンプルデータで試すことができます。
サンプルデータは、JMPのメニューバーから [ヘルプ] > [サンプルの索引] を選択し、サンプルデータ名を検索することにより検索することができます。
※本動画は、動画作成時点の最新バージョン(JMP 18.0.1)を用いています。
Part 1. JMPで管理図を作成するための基本操作
Section 1. JMPで管理図を作成する2つの方法(8分46秒)
JMPで管理図を作成する方法として、次の2つの方法があります。
- 「管理図ビルダー」を使用する
- メニューより作成する管理図を選択する
これら2つの操作方法や特徴について説明します。
Section 2. 管理図のテスト、オプション設定(10分25秒)
WER(Western Electric Rule)を用いた管理図に対する特殊な傾向を検出するルールを適用する方法と、以下の管理図の設定について説明します。
- XBar-S管理図の作成
- 限界値を管理図上に表示
- 要約の保存
- 管理限界の設定(右クリック、列プロパティ)
Part 2. 計量値の管理図(11分56秒)
連続データ(計量データ)に用いる以下の管理図の説明をします。
- IMR(個々の測定値と移動範囲)管理図
- Levey Jennings法による管理図(通常の標準偏差をσとして管理限界値を計算)
- ランチャート
- 三元管理図(群内変動と群間変動を考慮した管理図)
Part 3. 計数値の管理図(16分25秒)
離散データ(計数データ)に用いる以下の管理図を説明します。計数値の管理図は、主に不良品の数や発生頻度などのデータに対して用いられます。
Part 4. CUSUM(累積和)管理図、EWMA管理図(10分24秒)
CUSUM管理図、EWMA管理図は、工程における小さなシフトを検出する管理図です。工程の異常を早期に発見する際に有効な管理図で、Xbar管理図やIMR管理図では検出できないシフトを検出できることがあります。
CUSUM(累積和)管理図:目標値からのサブグループ平均の偏差の累積和をプロットした管理図
EWMA管理図:指数加重移動平均の管理図(直近の観測値に重みを置いた移動平均を使用)
Part 5.モデルに基づく多変量管理図(7分37秒)
多変量管理図は、複数の工程パラメータを同時に監視することができます。JMPでは、[モデルに基づく多変量管理図] というプラットフォームで主成分分析モデル、まためPLS回帰モデルに基づいて管理図を作成できます。またこのプラットフォームでは、管理限界外の状態となる要因を対話的に調べることができます。
参考、補足事項
Part 2の計量値の管理図に関連して、JMP 18では「短期操業管理図」という同じ装置で複数の製品を作るときのプロセス管理に有効な管理図が追加されました。詳細は以下の動画をご参照ください。
「JMP 18」 業務で役立つ新機能 ~分析、グラフ編(日本語)~ - JMP User Community
管理図におけるテスト(Western Electric Rule) の詳細については、以下のマニュアルの該当箇所をご参照ください。
オプションパネルと右クリックメニューに用意されているオプション (jmp.com)