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可搬型医療機器の寿命予測とその活用について

 公益財団法人筑波メディカルセンター 臨床工学科 副科長 上條 秀昭

 

我々、臨床工学技士の業務の一つとして、病院内で稼働している可搬型医療機器の保守・点検がある。本来、医療機器は添付文書や取り扱い説明書に記載されている耐用期間内で運用することが望ましいが、現実は修理を繰り返しながら長期間運用されている。

 

今回、分析対象の機器は「自動輸液ポンプ」である。患者が持ち歩くこともあり、医療従事者側での管理に限界がある。台数も多く、管理が難しい機器の1つである。修理・点検依頼の多くは、転倒やMRI室(高磁場環境)への持ち込みなどの事故である。修理費用が購入するほどの高額になり、耐用期間内に運用中止するケースもある。運用中止の要因は経年劣化だけではない。我々は、買ったら終わりではなく、次回の更新時期についても合わせて検討するべき問題と考えている。

 

一方、予算内で事業を成立させるには、経年劣化を主張しても計画更新から漏れることがある。問題は、リスクと経費のバランスである。予算獲得のためには、合理的な根拠を示さなければならない。


今回、保守データを基に年間運用中止台数を予測した。フィールドデータでの機器寿命予測とその活用について報告する。