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フレンチなデータ分析もいかがですか? ~主成分分析と多重対応分析の幾何学的解釈について~

SAS Institute Japan株式会社 JMPジャパン事業部 テスター 小野 裕亮

 

本発表では、主成分分析と多重対応分析における幾何学的な解釈を概観する。ベンゼクリの流れを汲むフランス流データ分析の立場では、主成分分析・対応分析・多重対応分析は、多次元の幾何学的な空間上に散らばっている点を低次元の空間に射影する統計手法である。一方、日本の入門者向けのハウツー本では、主成分分析は合成変数を構成するための手法として紹介されることが多い。また、多重対応分析と同じ計算を適用する手法として日本では数量化III類が有名だが、数量化III類は個体スコアとカテゴリースコアとの相関を最大とする手法として紹介されることが多い。これらの視点はフランス流データ分析における発想とはやや異なる。

 

JMPにおける主成分分析や多重対応分析のレポートには、フランス流(幾何学的な解釈)と主流派(合成変数やスコアを求めるという解釈)の結果が混在している。JMPのこれらの機能を使うときには複数の視点をもつ必要があると思われる。

 

本発表では、主成分分析と多重対応分析に対するフランス流データ分析の視点を簡単に紹介する。

[参考文献] Le Roux and Rouanet (2010) “Multiple Correspondence Analysis”, SAGE.