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ニューラルネットワークを用いたイオン性低分子医薬品成分の逆相HPLC条件最適化検討

第一三共株式会社 製薬技術本部 分析評価研究所 研究第一グループ 専門研究員 佐々木 司

 

逆相HPLCは低分子医薬品の有効性や安全性を推し量るための重要な分析科学的測定手法である。一般に医薬品主成分はある程度の不純物を含む混合物であるが、逆相HPLCを用いることで各々の成分毎にその量を見積もることが可能となる。従って各成分を再現良く分離するHPLC条件の探索及び最適化は品質評価研究において非常に重要なプロセスである。分離を左右する主な因子として溶離液に用いる緩衝液のpHや有機溶媒種、分析カラム温度、溶離液の流量などが挙げられるが、対象がイオン性の化合物の場合、特にpHと有機溶媒種が分離の成否に与える影響が大きい。しかしながら、逆相HPLCにおいて各成分が分析カラムを通過する時間(保持時間)の変動はpHや有機溶媒といった因子に対して直線的ではなく、予測推論的に分離の成否を評価することは非常に困難である。そこで演者はニューラルネットワークモデリングによる保持時間予測からある溶離液条件範囲における分離の成否を推定するアプローチを試みた。