Pharmacovigilance 分野での JMP の活用事例の紹介_本田 主税-小柳 将(2023-JA-25MP-08)
Pharmacovigilance(PV)とは「医薬品の有害な作用または医薬品に関連するその他の問題の検出・評価・理解・予防に関する科学と活動」
であり、医薬品企業の重要業務である。製造販売後調査(PMS)は医薬品の特性を踏まえたPV活動の一種で、実施計画のもとに行われる。
PMSでは医師が調査票に診療情報を記載し、調査専用のデータベースに集積していく。それらの情報は、データマネジメント(DM)工程にてコーディング、論理チェック、再調査等を経て、解析部門で集計される。DMから解析に至る工程は多段階であり、想定外のデータが入ってきた場合、原因究明と対応に多くの時間を費やす。また、SASプログラムを用いて帳票化しなければ結果の確認が困難であった。そこでJMPの活用を開始した。JMPのインタラクティブな可視化・解析機能により、非解析部門の担当者とのデータモニタリング(イレギュラーの発見)や要因検討を簡便に行い業務の円滑化に寄与した。現在、PMSデータも含めた安全性情報全般を集積した副作用情報管理データベースのデータ品質向上を目的とし、ワークフロービルダーを用いた前処理自動化も試みている。本発表ではこれらの一端を紹介し、JMP活用の展望を述べたい。